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事務所だより

2024年2月

4月より労災保険率の改定が予定されています!

厚生労働大臣は昨年1222日に、労働政策審議会に対して「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」について諮問を行いました。事業主が支払う労災保険料算出に用いる労災保険率の改定などを主な内容とするものです。1226日、同審議会からいずれも妥当であるとの答申があったことから、同省は令和6年4月1日の施行に向け、速やかに省令の改正作業を進めるとしています。 

◆労災保険率とは?

労災保険率とは、労災保険料の計算に用いられる料率のことです。労災保険率は業種によって異なり(全部で54の事業)、それぞれの業種の過去3年間の災害発生状況などを考慮し、原則3年ごとに改定されています。建設事業などの危険な業種ほど高く、労災事故が起こりにくい業種ほど低く設定されています。

 ◆労災保険率を業種平均で0.1/1000引下げへ

労災保険率の業種平均は現在4.5/1000ですが、業種平均で0.1/1000引き下げられる予定です
4.4/1000へ)。

・引下げ→「林業、定置網漁業又は海面魚類養殖業」「採石業」「めつき業」「金属材料品製造業」などの17業種

・引上げ→「パルプ又は紙製造業」「電気機械器具製造業」「ビルメンテナンス業」の3業種

・変化なし→34業種

 ◆一人親方などの特別加入に係る第2種特別加入保険料率を改定へ

25区分中、5区分で引下げとなる予定です。

・引下げ→「個人タクシー、個人貨物運送業者、原動機付自転車又は自転車を使用して行う貨物の運送の事業」「建設業の一人親方」「医薬品の配置販売業者」「金属等の加工、洋食器加工作業」「履物等の加工の作業」の5区分

・引上げ→なし 

◆請負による建設の事業に係る労務費率(請負金額に対する賃金総額の割合)を改定へ

「鉄道又は軌道新設事業」「その他の建設事業」の労務費率を引き下げる予定です。

 

 

政府の少子化対策をまとめた「こども未来戦略」が決定されました

  政府は1222日、少子化対策をまとめた「こども未来戦略」を閣議決定しました。今後3年間の集中的な取組みである「加速化プラン」には、「共働き・共育ての推進」が盛り込まれています。具体的な内容は次の通りです。

 ◆育児休業の取得促進

   ・2週間以上の男性育休の取得率を2030年に85%へと引上げ。

・次世代育成支援対策推進法を改正、一般事業主行動計画に数値目標の設定、PDCAサイクルの確立を定め、育休取得から円滑な職場復帰までの支援、勤務時間や勤務地への配慮等を盛り込ませる。

・育児・介護休業法における育休取得率の開示義務について、常時雇用する労働者数が300人超の事業主に拡充し、有価証券報告書における開示を進める。

・産後8週間以内に両親が14日以上の育休を取得した場合の給付率を手取り10割相当に。

   ・代替要員確保等の体制整備を行う中小企業への助成措置を大幅に強化。

・「くるみん認定」の取得など、育児休業の取得状況等に応じた実施インセンティブの強化。

 

◆育児期の柔軟な働き方の推進

   ・フレックスタイム制の義務化、テレワークの努力義務化…こどもが3歳まで。

・「親と子のための選べる働き方制度(仮称)」を創設…こどもが3歳以降小学校就学前まで、フレックスタイム制を含む出社・退社時刻の調整、テレワーク、短時間勤務制度、保育施設の設置運営等、休暇から、事業主が複数の制度を選択して措置し、その中から労働者が選択できる制度。
・「育児時短就業給付(仮称)」を創設…こどもが2歳未満の期間に時短勤務を選択した場合、賃金の10%を支給。体制整備を行う中小企業に助成措置を実施。

   ・所定外労働の制限…こどもが小学校就学前までに引上げ。

・子の看護休暇…こどもが小学校3年生修了時までに引上げ。休暇取得事由の見直し。

 

◆多様な働き方と子育ての両立支援

・週所定労働時間10時間以上20時間未満の労働者も失業給付や育児休業給付等の受給対象者へ

   ・国民年金の第1号被保険者を対象に育児期間に係る保険料免除措置を創設。

【こども家庭庁「こども未来戦略~次元の異なる少子化対策の実現に向けて~」】

https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/fb115de8-988b-40d4-8f67-b82321a39daf/b6cc7c9e/20231222_resources_kodomo-mirai_02.pdf

 

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